キービジュアル画像

骨密度測定

骨密度測定

骨密度測定(骨塩定量測定)とは

骨密度を測定する検査のことを 骨密度検査(骨塩定量検査)といいます。

X 線を利用して検査を行い自分の骨塩量を知ることが出来ます。
骨塩とはリン酸カルシウムのことで、このリン酸カルシウムは骨を構成する上でとても重要な役割をします。
骨塩量は、骨の中に含まれる全てのミネラルの量のことをいいます。

骨粗しょう症は、自覚症状がなく、知らないうちに進行することがほとんどです。
しかし知らないうちに進行しているからこそ、後ろに転倒しただけで背中の骨が骨折してしまう(腰椎圧迫骨折)、転んだだけで大腿骨が骨折してしまう(大腿骨骨折)、手を少しついただけで骨折してしまう(手首の骨折)が起こってしまいます。
自覚症状がないからこそ定期的に骨密度検査を受けることが重要です。

  • 骨粗しょう症とは骨の強度が低下して、骨折しやすくなる骨の病気をいいます。背骨がもろくなると、背骨が体の重みでつぶれたり、変形する圧迫骨折がおこりやすくなり背中が曲がったり、姿勢が悪くなったりします。

主な測定方法は3種類

超音波法

踵(かかと)の骨に超音波を当てて測定します。
X線を使用していないため、妊娠中の方でも測定することができます。
メリット:容易に測定が可能で、持ち運びができる。超音波を使用するため被爆がない。
デメリット:再現性が乏しくデータの正確性にかけ、あくまで簡易的に骨粗鬆症かどうかを見つける検査

RA法(DIP法、MD法)(単一エネルギーX線吸収測定法)

X線撮影を利用します。
厚さの異なるアルミニウム板といっしょに手の中手骨を撮影し、骨とアルミニウムの写り方の濃度を比べることによって骨密度を推定します。
比較的簡便にできるため多くのクリニックで用いられている方法です。
メリット:レントゲン撮影装置があれば行うことができる。
デメリット:やや再現性に乏しく骨密度は推定値となる。解析に時間がかかるクリニックなどもある。
      骨折が起きやすい、腰や大腿骨などの骨密度を直接測定することはできない

DXA法(二重エネルギーX線吸収測定法)

エネルギー違う2種類のX線を使い、その吸収差より骨密度を測定する方法です。
手首の骨折の指標になる、前腕骨で測定するタイプと、腰椎圧迫骨折・大腿骨骨折の指標になる、腰椎と大腿骨の付け根の骨密度を測定するタイプがあります。再現性が高く、将来的な骨折の可能性をチェックする事にもすぐれた方法です。
メリット:骨折リスクの高い部位の正確な骨密度の測定が可能である。
     定期的に測定することで治療の判断基準の参考となり、骨折の正しいリスクを知ることができる

デメリット:放射線による被ばくがある。

f061e61ed8c6e1968f970a9a5ada8770-1675926086.jpg

※樫本病院の骨密度検査の様子

特徴として

  • 主に骨粗しょう症の診断に用いられる
  • 骨密度の変化を経時的に見る事が出来る
  • 骨の画像を見るための検査ではありません

 特に女性の場合は、閉経後ホルモンバランスが乱れて骨密度が低下しますので定期的に測定し、自分の骨の状態を観察する事をお勧めしております。

放射線室
診療放射線技師  沖 正晃

一覧に戻る