血圧計や体温計は、身近にご使用している医療機器と思います。
コロナ禍で身近になった医療機器の一つにパルスオキシメータがあります。
ニュースなどで「酸素飽和度何パーセント以下はすぐに病院を受診してください」と呼びかけが
ありましたね。「酸素飽和度って何?」と疑問に持たれた方も多いと思います。
今回のコラムでは、パルスオキシメータについて説明します。
体内に酸素が取り込まれているかを測定する指標が「血中酸素飽和度」です。
パルスオキシメータで測定した酸素飽和度を「SpO2」と表記します。
正常値は約95~99%と言われています。
正しく評価するためには、測定の際に次の注意が必要です。
1. 安静時に測定する指は静止してください。
2. 指のマニュキュアや白癬症では正しく測定できません。
3. 指先が冷たいときは正しく測定できません。温めてから測定してください。
4. 指がむくんでいると正しく測定できません。
5. 装着後、脈を検知してから20~30秒後に読み取ってください。
パルスオキシメータではコロナウイルスの陽性、陰性の判断はできません。
呼吸器疾患の重症化を判別するために用いられます。
また、風邪かな?と思って測定すると低値を示し肺炎だと判明することもあります。
早期発見には有用ですので、日頃から血圧や体温と一緒に酸素飽和度も記録しておいてはいかがでしょうか。
臨床工学技士 安井 正一