認知機能低下の危険因子の1つに難聴があります。
この事実は厚生労働省「認知症施策推進総合戦略」にも明記されています。
また、難聴者は正常の人と比較して脳の萎縮が進みやすいことが明らかになっています。[i]
認知症への対策として、「教育不足」「高血圧」「肥満」「糖尿病」「頭部外傷」などの12のリスクの中で、「中年期における難聴対策」は最も効果的であることも報告されています。[ii]
難聴に対策をされていない方の中には、当院に入院後、医師や医療スタッフとのコミュニケーションに問題を抱えてしまう方もいらっしゃいます。その際には医師の指示のもとに、嚥下・言語・聴覚などを担当するリハビリテーションスタッフ(言語聴覚士)が聴力を測定し、病院から補聴器をお貸し出しします。
患者様とそのご家族様のお申し出があれば、入院期間中はそのまま補聴器を使い続けていただくこともできます。
「入院によって刺激が減ってしまう」と心配される方も多いとは思いますが、
「樫本病院に入院したことで難聴も対策してもらえた」と喜びの声も頂戴しています。
リハビリ室 中川