泌尿器科とは、外科でも腹腔外である後腹膜領域の腎臓・尿管・膀胱・尿道などの尿路系、副腎などの内分泌系、前立腺・陰茎・睾丸(など陰嚢内臓器)などの男性生殖器系について診療・研究を行う診療科です。
女性生殖器系は産科・婦人科の領域になりますが、尿が関わると泌尿器科も関係してくることが多いです。
取り扱う疾患としては、前立腺肥大症や尿路結石、膀胱炎、腎盂腎炎などの良性疾患、前立腺癌・膀胱癌・腎癌・精巣腫瘍・陰茎腫瘍などの悪性疾患です。
症状として尿がでにくい(排尿障害)や、尿がちかい(頻尿)、尿が漏れる(尿失禁)、尿をするときに痛い(排尿痛)、尿の色が赤い(血尿)などの症状の場合も泌尿器科を受診ください。
樫本病院の泌尿器科に来られる患者さんは、保存的加療を希望する患者さんが多いです。
近隣では近畿大学病院や大阪南医療センターがありますが、それらで手術をした後の経過を診ている患者さんも多く患者さんの生活に合わせた診療とコミュニケーションを取ることを心掛けて診療しています。
樫本病院では、前立腺肥大症、排尿障害の方、前立腺がん、膀胱がん、腎がんなどさまざまな状態の患者さんを対応します。緩和ケア入院患者さんで泌尿器科に関することがあれば、前田副院長とともに診療に当たっています。
血尿(おしっこの色が赤い)場合は、早めに受診してください。
血尿の場合原因はさまざまで、尿管結石・がん(腎臓がん・膀胱がん)などがよくあげられます。
痛みがなくても血尿が続いていた場合は要注意です。検査をした場合、膀胱がんや腎がんが発見されたケースもあります。
普段からおしっこにも注意していただき、普段と違う場合すぐに泌尿器科を受診ください。
最近、OAB(Overactive Bladder:過活動膀胱)という言葉を耳にされると思いますが、これは主に急に我慢できないような尿意や頻尿などを主症状とする症候群のことです。このような症状のある方は泌尿器科受診をお勧めします。
注意して頂きたいのは頻尿でも膀胱刺激が強いために起こっているのか、溢流性(いつりゅうせい:尿が膀胱に残っていていっぱいになり、あふれて漏れてくる状態)のために尿回数が多い場合とでは治療法が全く異なります。
また男性の場合、市民検診や血液検査で前立腺の腫瘍マーカーであるPSAを測る機会があるかと思います。PSAの数値が高い場合は前立腺がんの可能性もあり、前立腺MRIや前立腺生検を行う必要があることもありますので、まずは泌尿器科を受診ください。
公衆衛生学を教えていました。
余談になりますが、大阪大学人間科学部の共生社会学講座にも在籍しており、その研究室で医療制度や福祉行政についても研究していました。
別のグループで京大防災研究室とともに阪神大震災や東日本震災などの復興支援の在り方についての研究もしており、その繋がりにより大学で講義をすることになりました。
まずは早めに泌尿器科を受診ください。