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「顔面骨折・鼻骨骨折・医療レーザー脱毛」形成外科・美容レーザー外来 和田 仁孝先生 インタビュー

「顔面骨折・鼻骨骨折・医療レーザー脱毛」形成外科・美容レーザー外来 和田 仁孝先生 インタビュー

形成外科について

形成外科とはどんな診療科ですか?

形成外科は、身体表面の傷や変形をきれいに治すことを主な目的とし、顔や手足などのケガ、顔面骨折、やけど、腫瘍、先天異常、皮膚潰瘍などを専門的な知識と技術をもって治療を行い、患者様の生活の質 "Quality of Life" の向上に貢献する外科系の診療科になります。

形成外科と整形外科はどこが違うのですか?

整形外科は、身体の芯になる骨・関節などの骨格系とそれを取り囲む筋肉やそれらを支配する神経系からなる「運動器」の機能的改善を重要視して治療する外科で、背骨や骨盤といったからだの土台骨と、四肢を主な治療対象にしています。

これに対し形成外科は、生まれながらの異常や、病気や怪我などによってできた身体表面の見た目がよくない状態を改善する(治療する)外科で、頭や顔面の骨を含めたからだ全体を治療対象としています。

熱傷(やけど)の治療、怪我や手術後の皮膚の瘢痕・ケロイドや生まれつきの母斑(あざ)の治療、皮膚や皮下の腫瘍の切除、眼球がおさまっている骨のくぼみ、ほほ骨(頬骨)、鼻の骨などの顔面骨折の治療などが、形成外科の一般的な治療です。

頭蓋骨や顔・あごの骨の生まれつきの変形に対する変形矯正手術、口唇裂、口蓋裂、小耳症などの顔面の生まれつきの異常に対する形成手術、癌や外傷などによる顔面の部分欠損に対する再建手術、漏斗胸、鳩胸などの生まれつきの胸の変形の矯正手術や乳癌で切除された乳房の再建、生まれつきの性器の異常に対する形成手術などは、形成外科の治療範囲になります。合指症、多指症などの手足の生まれつきの異常、手指の外傷や切断は、整形外科でも形成外科でも治療されています。また、眼瞼下垂症も眼科とも重なる領域にはなりますが、形成外科の治療分野になります。

和田先生の専門について教えてください。

 

近畿大学と和歌山県立医科大学の形成外科で20年以上勤務していました。
血管腫・血管奇形に対するレーザー治療・手術治療、褥瘡などの慢性潰瘍の治療、顎顔面手術顔面・四肢の再建手術顕微鏡を用いた手術を専門に行い、切断指(手の指が切断された状態)の再建術で顕微鏡を使い血管・神経を繋ぐ手術などを行うこともありました。

美容レーザー外来について

樫本病院で美容レーザー外来を行うとお聞きしましたが、どのような外来ですか?

まずは、医療レーザー脱毛から行うことを考えています。
今後は、医療レーザー脱毛スキンリジュビネーション治療(肌の若返りを目指して行う治療)を行っていきます。

医療脱毛は昨今、美容皮膚科、美容整形、脱毛クリニックなど多くの施設で施行できるようになりましたが、樫本病院で行うことは、利用者様に病院で受けられるという安心感を与えられますし、医師・看護師のアフターケアが充実していますので、繰り返し受けていただく必要がある美容の分野ではより安心して受けていただけると思っています。

形成外科と美容外科(美容皮膚科)との違いはなんですか?

形成外科

 「マイナスをゼロに近づける」

美容皮膚科や美容外科

 「ゼロをプラスに近づける」

どちらもプラスのベクトルであり、我々の生活の質に与える影響は非常に大きなものがあると思います。
形成外科の診療は医療保険の適応になりますが、美容皮膚科、美容外科では自費診療になります。

一般の方では、どちらがどのような内容かは分かりにくいかと思います。
医師にお尋ねください。

患者様になにかメッセージをお願いします。

地域の皆様の“健康と幸せ”をサポートできるように努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
体の表面のあらゆる異常を治療するのが形成外科です。
形成外科がお役に立てることはもっとたくさんあります。

・何科に受診したらよいかわからない?
・どうしたらよいかわからない?
・たいしたことはないと思うけど心配?

 など少しでも不安があれば一度形成外科に受診しご相談ください。

形成外科の診療範囲でなかった場合でも適切な診療科に紹介させていただきます。
気になることがあれば遠慮なさらずにぜひ一度ご相談ください。

地域の先生方へのメッセージもお願い致します。

  • 外傷は早期に適切な処置をすることで傷跡が目立たないようになります。また、傷跡が目立ってしまった場合でも、内服やテープ貼付、傷跡の修正手術などの複合的な治療を行うことで目立つ傷跡を修復することも可能です。
    新鮮外傷でも時間が経過してしまった傷跡でも、気にされている患者様がおられたらご紹介いただければと思います。

  • 難治性潰瘍(なかなか治らない深いキズ)では感染が悪化の大きな要因になります。
    特に糖尿病や閉塞性動脈硬化症、膠原病などに罹患している患者さんは免疫機能や血流が低下しているため、白癬や胼胝(べんち・たこ)や爪のトラブルがきっかけとなって、感染するケースが多く見られます。糖尿病患者さんや透析患者さんでは、知覚鈍麻や視力の低下により足のトラブルに気付きにくい状態です。
    先生方には胼胝部と爪周辺中心に注意深く観察していただき、感染に気付いたらすぐにご紹介いただければと思います。

  • 難治性潰瘍は治癒に時間がかかりますし、再発率が高い疾患です。ポケット切開、デブリードマン、局所閉鎖陰圧療法、植皮術などの急性期の治療を当院で行ったあとは、ご紹介していただいた先生のところに戻っていただき、再発の可能性が見られた場合は、再びご紹介いただくというネットワークシステムの構築を目指しています。

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