ROSA は、RObotic Surgical Assistantの略で、人工膝関節置換術の際に執刀医のサポートを行う手術支援ロボットです。
当院では Zimmer Biomet 社(ジンマーバイオメット社)のROSA Kneeシステムを採用していますが、六軸多関節ロボットアームと光学カメラユニットに分かれており、膝の位置を正確に把握し、人工膝関節を置換するための骨切り量を0.5mm単位、0.5°単位といった細かい微調整での設定が可能となります。
変形性膝関節症の代表的な手術例である人工関節置換術は、変形した膝関節の骨に人工関節を設置しますが、骨を削り人工関節を設置するための骨を削る量や角度は、医師の技術や経験、熟練度や感覚によることが大きい部分がありました。
当院では特別な訓練を受け認定資格を得た整形外科医により、手術支援ロボット(ROSA Kneeシステム)を使用する事により、医師の熟練度に加え、ロボットによる手術中にも細かい微調整や修正を加えられるため、良好な手術を期待することができます。
今までは、CT検査にて骨盤から足先までの膨大な画像データから手術シミュレーションを起こし手術を行ってきましたが、ROSA Kneeシステムでは、単純X線による2次元画像から3次元的に骨モデルを作成する Zimmer Biomet の X-Atlas™ 技術を用いて術前計画を行うので、CT検査による大きな被ばくの低減と患者様のコスト負担を下げることができたこと。また、患者個々の解剖に応じたカスタムプランの作成が可能となりました。